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受験考察 数学編

今年度の公立高校入試において西岩国教室の頑張ったところ、もう少しだったところを、
近隣の教室の協力を得て集計した得点状況などを踏まえて報告してゆきたいと思います。

第二回目は数学です。

第一問の得点率98.2%でしたので、計算の基礎力はつけてあげられたかと思います。
取りこぼしは最低限でした。

第三問資料の活用では、他教室より21.8%得点率が高く、ここまでは大変うまくいっていたと思います。
一方で、第四問以降からは(ある程度仕方がないことですが、)学力差が出ました。
平均の速さの意味がわかっていなかったり、そもそも0と8を使って答えを求めようとしている形跡が見られたりした生徒もいました。

第五問立体・確率ついては他教室よりも25.2%高かったです。
これは受験対策授業でほぼ毎回確率の問題を解かせて、
記述の仕方にも細かく注文をつけてきた成果が出たと思います。
加えて、受験個別Vゼミは立体の問題が多いことと、最後の直前予想問題集で立体の良問に例年よりも多く当らせたことが功を奏しました。

一方、第六問の新傾向の作図は書けなかった生徒がほとんどでした。
単純な作図能力以上の力が必要で、そういう練習が不足していたことは否めないです。

第七問の平方根と二次方程式も他教室よりは高いものの得点率35.1%と低めでした。
平方根の問題については確かにきっちりスポットライトを当てて対策することのない小問集合的扱いで終わることの多い部分で、
結果として取りこぼしをさせてしまいました。
また、二次方程式では成績上位者はきっちり書き切る、成績中低位者は手が出ないと二極化していました。
難易度としては難しくない問題だったので、自信を持って解き初めてしまえば解けるはずなのですが、
成績中低位者はその気持ちが起こらなかったのかもしれません。

また、第八問の相似の証明が「2組の角」でなかったことから対応力の差が出ました。
今年は円がらみでないことは想定していたので、そのような問題にも模試などで多く当らせていましたが、
もう少し取り組みやすいものを想定していただけに驚きました。
模範解答通りに書けた生徒はわずかでした。模範解答通りには書けなかったが証明は書き切ったという生徒も少なかったです。
証明の流れ自体は山口県らしいものであっただけにもう一押しして対策しておくべきでしたが、
他にも対策すべきことが盛りだくさんの中で、このタイプの相似の問題にどれだけの時間が割けたかというと正直疑問が残るところです。

一方第九問では他教室より7%高かったです。
うまく時間配分ができた証拠で、これは大変素晴らしかったと思います。
模試で狙って鍛えてきた「解けないと思ったらすぐ次に移る」受験の要領がついた結果だと思います。
そのために西岩国教室では模試を40分の時間制限で解かしてきましたので。

以上を踏まえまして今年の数学を振り返りますと、
生徒は嫌がっていましたがVゼミの難易度の高い問題にさらされ続けたことが一定の成果を生んだと考えます。
また、「解ける問題を確実に」の方針で、成績低位者に第三問をきっちり取るように指導してきた成果が出ました。

一方で、西岩国教室オリジナルの入試直前問題集の開始時期があと半月早ければ定着まで時間が取れたとも考えます。
また、生徒からの声として「これだけ問題の雰囲気が違うと過去問の意味ない」というものがありました。
過去問を解くことに精いっぱいで過去問を分析できていないのだと感じました。
私としては似た問題が出ることを期待して過去問を解かせているわけではないので、
来年はそのあたりについての講義が必要だと考えます。
そして、精選→Vゼミ→入試直前予想問題の良かった部分は活かしつつ、
受験対策授業では取りこぼしをしやすい部分を重点的に対策します。
つまり、大量に解く&解説をしてもらうのはVゼミ、盲点になりやすいところを指摘するのは個別と受験対策授業で、
という両者の弱点を補い合う方向で進めてゆきたいと考えています。
 
以上です。次回は英語です。